平成20年は、一白水星という星が中宮(定位盤の真ん中)に回座する年。易の言葉に、この星を称して『潜龍なり。用うるなかれ』とあります。・・・池の中に龍が、雲の来るのをひらすらに待って、水中に潜んでいる状況。つまり天に昇る時を待ちながら、水中に潜んで、一途に・一心に力を蓄えている姿・・・にわかに活動してはならない、という戒めと受け取っていただきたいと思います。
平成18年は「命」が問われ、平成19年は御承知の如く「偽」、即ち、偽装・偽慢が問われた社会構造の延長線上には、本年・・・政官財と民との意識格差の更なる増幅が暗示としてあります。
非常に厳しい本年の動向を大転換させる鍵は、「偽」の枝葉をバッサリと、思い切って剪定できる価値観を、私達一人一人が持てるか否かにかかっています。・・・その価値観とは、正に『自己責任の原則』と言えるでしょう。
私達が遭遇する様々な迷いや悩みの中には、どんなに苦しみ、嘆き悲しんでも変えられないもの・・・又、逆に変えてはならないもの(根気よく、継続して守りぬいていかなければならない、原理・原則・理念)と勇気を持てば変えられるもの、変えていかなければならないもの(怠惰・怠慢・惰性・・・それこそ「偽」の領域に属するもの)とがあるはずです。その両者を見極める英知・仏智を、一途に・ひたすらなる「祈りの姿勢」から、お互様に頂戴することこそが、混迷の様相が更に増すであろう本年を、前向きに、自らの課題と受け取りつつ、新春のスタートラインにつかれますことを、妙見宮御宝前より御祈念申し上げております。
合掌 |